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再びアンネ・フランクに会いに行く前に。

日記と資料をじっくり読んでいます。
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Dec 8 2018
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アトラスで以前製作したポスター、
そのモチーフって一体どんなものなのか?

聞かれることがよくあるので、ご紹介したいと思います。
一見クローバー型の紙に文字が書かれているように見えますが、
これは開いた状態で、実は折りたたむことができます。
しかも幾重にも紙が折られていて、ページのようになっています。
いわば開くとクローバーになる「小さな本」なのですね。

これは常に携帯できる祈りの書で、お守りのような役割があったのだと思います。
全てを折りたたむとcœur(クール)を意味するハートの形になり、
" 聖母マリアと繋がる "意味合いもあります。

表紙の総ビーズ装飾も美しく、丁寧に作られ、大事にされていたと感じます。
この聖なる手仕事には、素朴で静かな愛のような、人の美しい心を感じます。
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Dec 1 2018
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みなさん、こんばんは。時刻は22:30分を回ったところ。

皆さん、というほど読者がいるのかも知りませんし、

これを目にするのが何時なのかも、わたくしには全く見当がつかないわけですが、

細かいことは気にせずに今夜もつらつら綴ってまいりたいと思います。

暇つぶしにお時間いただけましたら幸いです。

このエッセイも少しづつリズムの様なものが出来てまいりました。

昨今の情報の早さは1スクロールの世界と相成りまして、

次々に多様性が過去になるわけですが、多分にもれずわたくしの文章も

ワンスクロールで悲しいかな既読性を帯びるわけです。

しかし、個人的に情報の重層性、というか

ある種の重しをこのエッセイに仕掛けてみたいと思ってる次第でございます。

つまり読む人に向けて情報速度を減退させる、本のような形にしていくのが真義となっております。

最近は気候もちょうど良く、休日の理想形を空想する日々ですが、

それは例えば、卸したてスニーカーとクリーニングから上がったばかりのシャツを着て、

暑くも寒くもないけれど、薄手のカシミアのカーディンガンを片手に、車に乗り込む。

シートには埃一つなく、オーディオにはノラ・ジョーンズのCome Away with Me。

静かにエンジンをスタートさせて一曲目のDon't no whyで軽快にアクセルを踏み込む。

綺麗に植樹された街路樹を抜け、高速でFeelin' the same way。

やがて秋の海に到着、自前のカップに持参したスタンレーから温かいコーヒーを注ぐ。

カサカサ音を立てるペーパーバッグから、途中で買ったサンドウィッチをひとつまみ。

波の音とともに、The Nearness of You。

読みかけの小説も開かずに、風が心地よい.......

そんな妄想をしている、今日この頃です。

秋を満喫しましょう。暑い夏はすっかりもう忘れたみたいに。

冬の前の小さな季節。

それでは、皆様、良き夜を。

Salut

Oct 30 2018
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さて、更新が滞りそうになったのでここらで。

店舗の営業や取引先とのやりとり、来月の予定の組み立てなど、

平穏に過ごそうにもやる事は次々と発生するわけで、

こうやって文章を綴るのも中々できませんでした。

とは言いつつ、有益なお話というモノは天から降ってくるわけでもなく、

マニュアル車の運転のごとく、駆動の力学はギアを噛ませる事に始まります。

さて、まったく仕事に関係ない話をしてみたいと思います(すみません)

先日通勤途中の電車内でとんでもない光景を目の当たりにしました。

学生時代には幾人かのツワモノを目にしたものの、中でもある意味ショッキング、

上には上をいくハイエンドバッドモラリストっているもんですね。

ちなみに、学生時代、混み合った山手線でタバコを吸うというツワモノを見たことがあります。。

今回目にしたのは、一見気づかないけれど、よく見たらとんでもねーな!という光景です。

まず先に皆さん、チープなT字ヒゲソリってわかります?

ホテルのアメニティで常備されているようなタイプのヒゲソリです。

一回使ったら見事に使い物にならなくなる、アレです。

刃の質が悪いので相当に保湿してから使わないと皮膚は簡単に切り裂かれるし、

かけた下準備に対し、剃り残しは無慈悲に残る、憎っくきアレです。

話を戻しますね。

朝、店に向かう為に電車に乗り込むと、座ろうとした席にいた女子高生の顔が

とんでもなく引きつっていました。よく、ドン引きという言葉を耳にしますが

まさしくソレです。引きつった顔がそのまま停止して石膏像のごとくオブジェ化していました。

視線の先を確認すると、、

なんとサラリーマンの男性が無保湿、起き抜けの顔面にせっせとT字カミソリを縦横無尽に

擦り付けていたのです。ヒゲソリ負けを全く恐れない只ならぬ攻防が繰り広げられていました。

あまりにも堂々と、しかも真剣なので周りの人が意外と気づいてないのもすごい。

みんなスマートフォンに目を落としているので、気づかないんですね。

まさに攻撃は最大の防御です。最強という気配が彼から伝わってきます。

せめて駅に着いてから化粧室に行けないのか?化粧室でそれを行えない理由は何なのか??

もしかすると駅を降りた瞬間に取引先の方と待ち合わせで、致し方なく車内決行に至ったのか?

すごく興味が惹かれるところです。ぜひ聞いてみたいけれど、もちろん私、

そんな勇気は持ち合わせていません。女子高生のあの子、あの日学校で絶対みんなに話しただろうな。

僕もこうして記事にしてしまったし 笑 あのサラリーマンの方、髭はそれたけど、あの後真っ赤に腫れたら

それもそれで困るよねw

と、こんなまさに『不毛』な記事を最後まで読んでくれたあなたに感謝します。

それではまた。

Oct 29 2018
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日本の城跡からベネチアのレースグラスが出土されたのはご存知でしょうか。

僕自身も小西さんにお会いして始めて知りました。

出土は現在の東京都八王子市、かつて北条氏の軍事拠点であった八王子城の発掘調査の時でした。

城の建立は1587年。悲運にも小田原征伐の一つとして、豊臣軍勢1万5000兵に攻められ

3年にも満たずに落城。この攻防に北条氏は敗北、のちの領主、徳川家康によって廃城されました。

八王子城戦は一夜にして決をなし、宝物品の破壊も免れませんでした。


市教育委員会は、環境整備事業の一環として、平成4年度・平成5年度(1992年・1993年)に

城主北条氏照の居館があったと考えられる御主殿の発掘調査を実施しました。

この発掘調査で出土したのがベネチア産のレースガラス器です。

このレースガラスがどのように北条氏の元にたどり着いたか、決定的な歴史的証拠はありません。

しかし、輸入宝物譲渡の事実はこのようにして記述されています。


・天正8年3月、(八王子城主)氏政・氏照は使者として、笠原越前守康明、

間宮若狭守綱信を信長のもとに派遣している。

・9日に本能寺で鷹と馬を贈り、翌10日に白鳥や海産物、酒などを持って再び参上。

・織田家の息女を氏直へ輿入れさせ、両者が縁組をすることで後北条氏を通じて

関東八州の御分国化を図りたいといったものであろう。

後北条氏は、信長政権のもとで関八州の支配の実現を目ざしていると考えられる。

・3月21日には、安土で信長は虎皮、縮羅(縮緬・絹織物)、猩々皮、

段子などの輸入品・高級品を氏政・氏照への引出物として贈っている。

つまりこのレースグラスは信長から北条氏へ送られた可能性もあるというのです。

あくまで憶測ではありますが、出土品は歴史のロマンを感じさせてくれる重要な手掛かりです。
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↑ 再現された小西氏作のレース杯
さて、この出土品のベネチアングラスの破片を元に、八王子市は小西さんに再現制作を依頼したのでした。

実物を見たときは本当にシビれました。

もちろん、16世紀のレースグラスの製作方法は未だ謎に包まれているそうですが、

技術の継承の意義性を強く感じさせてくれました。

モノを作る事ができない自分はただただ驚くばかりで、

小西さんのガラスに対する直向きな心をより深く理解できた気がします。

歴史文化は直線上で現代につながっています。

ものを紐解くのは歴史であり、現代は未来を担っています。

主に古いものを扱うアトラスですが、歴史は未来を内包し、

現代の僕たちは歴史を内包し、そして、もちろん未来も内包していると実感します。

それは工芸や芸術にとどまらず、様々な視点に置き換えられる一つのバイアスなのかもしれない。

そんな風に感じているところです。

それでは、今日はこの辺で。またすぐに。

Oct 24 2018
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ガラス作家、小西 潮さんのアトリエを訪問したのは今年の7月のこと。

とても暑い日に電車に揺られ三浦半島まで。

緊張しながらインターフォンを押すと笑顔でアシスタントの方がドアを開けてくれました。

と、思った瞬間!後ろから犬のスミレちゃんが僕めがけて飛びついてきた。

いきなり遊ぼう!のじゃれてくれるその姿に緊張がスーッと和らいだ。

小西さんのお話を伺ってる間もずっと足元に寄り添ってくれて、とても和んだ。

あの時はありがとうスミレちゃん。やっと秋になって過ごしやすくなったねぇ。

今日も元気にしてるかな??
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帰りは東京湾フェリーに乗船してみました。

出航してからカモメがしばらく追飛してきた。

ガラガラの船内で海を眺めながら飲みビール、とっても美味しかった。

三浦半島から房総半島。あっという間の海路。

ガラスを沢山見たせいか、海の景色がいつにも増して美しかった。

また機会があればのんびり乗船したいな。



Oct 21 2018
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ポールヴァーゼンの植物標本
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ジョルジュへの手紙
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1913年から15年のフォトアルバム
物の移り変わりというのはここ100年の間に随分姿を変えたみたいだ。

インターネットと電子メディアが主体となってから、そのほとんどは

データに取って代わった。

左の写真は現代では電子ツールによって代替された一つの例だと思う。

僕が今まで見つけた品物を見てみると、、

1『ポールヴァーゼンの植物標本』

現代では標本の作成は画像データになった。

2 『毎日書かれた手書きの手紙』

電子メール、ライン:たまに手書き?

3 『フォトアルバム、銀塩写真』

デジタルフォト、JPGデータ
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全てここ数十年で市民権を電子メディアに明け渡したと思うと正直

スピードが早い。そのうちPCやスマートフォンはVRのようになって

いくに違いない。仮想空間に格納される記録は触れられないにもかかわらず、

どんどん降り積もり、呼び出せばまるで昨日のことのように無傷で立ち現れる

だろう。その即物性に不気味な気配を感じる。

消去されたら永遠に葬り去られ、何も無かったことのようになる。

このハイスピードな時代に生きる僕たちは何を残せるのか?

誰かが触れ、作り残した古い品物は感触があり、痕跡を体が理解する。

時間に否応なくさらされながら、それでも血の通った物語をまとっている。

僕が見つけたものたちは現代に生きる人々へ、大切な何か教えてくれる

消え入りそうな鍵なのかもしれない。

Oct 20 2018
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海外に行ってものを探す、というのは本当に不思議だと毎回思う。

わざわざ飛行機に乗って大陸を超え、電車に乗り小さな村にまで行く。

目的は蚤の市の隙間に光る古い品物を見つけ出すことだからだ。

第一ものが見つかる保証なんてこれっぽっちもない。

加えて自分も何を探しているかなんて全然わからない。

「何か」を探してる仕事ってつくづく不思議だ。

イメージと言えばそれまでだけれど、そのイメージを見つけるなんて不可能に近いのではないか?

この仕事は一体何なのだろう、といつもふと思う。

けれど、イメージの熱量が高まれば高まるほど蚤の市は僕に呼応してくれるのも事実だ。

これはもう感覚的なものなので第六感の領域に半分足を突っ込むことになる。

不思議づくしの話だから、これはまさに雲をつかむような話だ。

例えばある蚤の市での話。

数ヶ月前に僕は美しい馬の絵を蚤の市で見つけた。

クロッキーで描かれた白馬。素朴で優しいその姿に一目惚れし

迷わず譲ってもらった。これは「何か」のイメージにピタリとはまった。

「何か」とは自分の心を迷いなく満たすモノの姿だ。

それからまた数ヶ月。

ある蚤の市でものを探していると、妙に気になる箱が端っこに置いてあった。

この『気になる』理由は僕にも全くわからない。

何の変哲も無いただの紙箱で、取り立てて目を引く要素もまるで無いのだから。

けれどその箱の中身が気になってしょうがない。

たいして期待もせずに箱を開けてみると、、、

何とそこには数ヶ月前に見つけた白馬の絵を描いた画家のデッサンが沢山入っていたのだ。

しかも持ち主は前回譲ってくれたフランス人ではない。

こんな事ってほとんど奇跡に近い。不思議で仕方ない。

もちろんどのデッサンもとても素敵だ。

迷わず譲ってもらい大事に日本に持ち帰ってきた。

こんな巡り合わせを探す仕事はつくづく不思議だと思う。

' 距離感 'と言う概念がすっかりなくなっていくようだ。

けれど妙にストンと腑に落ち、そうか、最初から決まっていたのかもな、

と疑いなく納得してしまう自分がいたりする。

17 Oct 2018
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このエッセイのページ、随分と時間があいてしまいました。

更新の度にこのセンテンスを書いている気がしないでもない。。

力を入れて文章を作る!PDFにエディットして綺麗に!と意気込んでみたものの

結局時間のなさを言い訳に、更新に背を向け続けてしまいました。

読者がはたして何人いるのか?と思いつつも

気軽に更新できるこの形式に戻ってみたいと思います。

買付旅のこと、アンティークのこと、日々のこと。つらつらと更新していきます。

オンラインのページに載らずとも、このページにアンティークも登場する予定です。

気になるものがございましたらお気軽にお声掛けください。

写真は南フランス、ローヌ川を望む小さな町。

中心にプライヴェート・ボートが沢山着岸していました。

秋の気配に朝の光。とても綺麗でしばし足を止め、一人眺めていた時のもの。

それではまたすぐに。


16 Oct 2018
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過去のエッセイはこちらから↓

( 過去エッセイ )